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コキクモ

水辺の珍種
 茎や萼に軟毛が密生するキクモにとても良く似ている。よく見ると本種には腺点はあるが茎や萼に毛は生えていない。花柄があることが特徴といわれる。花期の花柄は目立たないが,花が終わり果実になると柄は伸長して明瞭となる。水が抜かれ,稲刈りが終えた田んぼ脇に生えていた。
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コキクモ(オオバコ科)Limnophila trichophylla 小菊藻
 本州(関東地方,中国地方)に分布,池沼や水田などにまれに生育する多年草,沈水及び抽水植物といわれている。
 茎は水中で多くの枝に分かれ,無毛で,長さ10-70㎝,先の方5-10㎝が水上に直立し,やや密に腺点と腺毛がある。
 葉は6-10枚が輪生し,無毛,水中用は多くの糸状の裂片に裂け,長さ7-30㎜,水上葉は卵形または披針形で,長さ5-17㎜,幅0.5-5㎜,羽状深裂するか,尖った鋸歯がある。

 花期は8-10月。水上葉の腋に1花を着ける。花冠は長さ7-11㎜,花冠内部の上側に軟毛があり,上唇は広円形でほとんど全縁,下唇は深く3裂し,裂片は卵円形。花柄は0.5-1㎝で,腺点と腺毛が散生する。
 萼は筒形で,長さ4-5㎜,幅2㎜。小さな腺点が散生し,先は5裂し,裂片は卵形または披針形で先は尖り,長さ1.5-2㎜。萼の基部に小苞がないか,1㎜以下のごく小さい2枚の小苞がある。

 蒴果は広楕円形またはやや円形で,長さ3-3.5㎜,幅3㎜。
 クロンキスト及びエングラー分類体系ではゴマノハグサ科として分類される。(2022.10.8)



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