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ノヤマトンボ [ランの仲間]

ランを脅かすハエ食害
 毎年5月頃,近くの丘陵地で花茎を伸ばしはじめたノヤマトンボを見かける。昨年は見事な3株が並んで生えていた。期待して花期に訪れると3本とも花茎が成長せず,葉のみの状態に変わっていた。こうした現象が数年続いているので疑問を懐いていた。識者から「それはハエ(ランミモグリバエ)の影響」と教えていただいた。「野生ラン」と「ハエ」をキーワードにすると,研究論文や新聞記事を検索できる。研究成果で効き目のある農薬もあるが,素人が手にするには少々値が張る。しばらくして別の丘陵地でこの個体を見つけた。花の数は少ないが,食害とは無縁の個体を久しぶりに見たような気がする。
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ノヤマトンボ(ラン科)Platanthera minor 野山蜻蛉 別名 オオバノトンボソウ
 本州~九州に分布,丘陵地の林下に生える地生の多年草。茎は紡錘状に肥厚する根から出て高さ25-60㎝,稜があり翼がみられる。葉は下の2-3個が大きく,長楕円形,長さ7-12㎝,幅2.5-3.5㎝。上方の葉はしだいに小さく披針形となる。花期は6-7月。黄緑色の10-25花を穂状に着ける。苞は広披針形,縁に細かな乳頭状突起がある。背萼片は広卵形,長さ4-5㎜。側萼片は狭長楕円形で,背萼片より長い。側花弁は半切卵形,背萼片よりわずかに短い。唇弁は広線形,長さ6-8㎜。距は長さ12-15㎜,下垂し鈍頭。蕊柱は平たく半筒形。(2021.7.7)


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