SSブログ

ウラジロ [シダの仲間]

葉は正月飾りに
 2020年も余すところ5日となった。令和2年元旦にはネズコを掲載し,「庚子(かのえね)は新たな芽吹きと繁栄の始まりを表す意味がある」と引用したが,予期せぬ新たな芽吹きとなってしまった。「新しい生活様式」は容易に身につけられるようなものではないが,受け入れなければならない。コロナ禍にあっても,成長していく孫たちから生きる力を享受できる毎日に感謝以外の何ものでもない。ささやかな幸せであるが「繁栄の始まり」と受け止めている。
urajiro.jpgurajiro2.jpgurajiro3.jpg
ウラジロ(ウラジロ科)Diplopterygium glaucum 裏白
 伊豆諸島(大島,新島,神津島,三宅島,御蔵島,八丈島)・本州(山形県以南,佐渡,淡路島,隠岐)・四国(本土,小豆島)・九州(本土,対馬,壱岐,五島列島,天草諸島,甑島列島,屋久島,種子島,口永良部島,中之島,奄美大島,奄美諸島)・沖縄(沖縄本島,八重山諸島)に分布,特に本州西南部以南では乾燥した向陽地や森林伐採跡地などに極めて普通に群生(写真上)する。パイオニヤ植物として空き地や荒れ地に侵入して群生し,密に被うために地表へ届く光が不足するようになり,他種の侵入ができない場所となる。このような場所では植物群落の遷移が進まず,ウラジロだけの群落が続くことになる。
 根茎は地中を長くはい,黒~茶褐色の鱗片がやや密に着く。葉は1年に1対の羽片だけを下部から順に展開させる。葉として1年間の生長は,2枚の大きな羽片とその中間部にある暗褐色の鱗片に包まれた休眠芽を発達させただけで,その年を終える。羽片は披針形~長楕円状披針形で長さは1mを超えるものが多い。
 古くは葉柄は羊歯細工の篭を編む材料とされた。1対の羽片(写真中)は,現在でも鏡餅の飾附けなどに用いられている。 (2020.11.20)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。