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ボントクタデ

辛みのないタデ
 「ぼんとく」とは「ぽんつく」「ぼんくら」が転じた言葉らしい。食用とするヤナギタデに似ているのに,辛みがないので役に立たない。このことが和名に転じたと思われる。茎や葉脈上の伏毛,葉の黒斑,托葉鞘縁の毛が筒部の半分長,などの特徴があるが,念のため葉を噛んでみた。確かに刺激的な味はない。
 この個体の葉には食べられた痕跡を数箇所に確認した。本来のヤナギタデではないが,まさに「蓼食う虫も好き好き」。

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ボントクタデ(タデ科)Persicaria pubescens 凡篤蓼
 本州~沖縄に分布,水辺や湿地に生える1年草。全草に辛みはない。茎は直立して,枝を分け,粗くて短い伏毛を散生するか無毛で,高さ40-100㎝になる。葉は互生,葉には短い柄があり,披針形~広披針形,先は鋭尖形,基部は細まり,両面の脈上に伏毛があって,凹んだ腺点が散生,表面中央に八の字の黒斑があり,長さ5-10㎝,幅1-2.5㎝。托葉鞘は筒状で,基部に伏毛があって,筒部半分の長さの縁毛がある。花期は9-10月。総状花序は細長く,疎らに花をつけ,先は垂れ下がり,長さ5-12㎝。萼は5裂,下部は緑色,上部は紅色,腺点があり,長さ約3㎜。雄蕊は7-8個。
(2020.10.12)

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