SSブログ

キタヨツバシオガマ

北方系のヨツバシオガマ
 6年前に月山で撮影したものを掲載する。前回のハリブキ同様,東北地方のヨツバシオガマは北アルプスなどで見られるものと少し違うので数枚撮影した。迷った挙句,ヨツバシオガマとして保存していた。

 その後,この仲間の分類にも考え方を異にするものがあることを知った。それは,ヨツバシオガマ内には北方系と本州中部系統の2つの系統が存在し,両者が種レベルまで分化していること,が示唆されている。北方系はエゾヨツバシオガマ Pedicularis chamissonis var. chamissonis(千島列島原産) を基本種とし,キタヨツバシオガマやレブンシオガマ var. rebenensis が近縁種,と考えられている。特に,キタヨツバシオガマの分布は飯豊山までとされていたが,実際には本州中部山岳からも観察された,と報告されている。
 すでに2019-08-02でヨツバシオガマを掲載しているが,これもキタヨツバシオガマとして考えたほうがよさそうである。参考文献では,ヨツバシオガマ P. japonica の北限は月山までとしている。
kitayotsubashiogama.jpgkitayotsubashiogama2.jpg
キタヨツバシオガマ(ハマウツボ科)Pedicularis chamissonis var. hokkaidoensis 北四葉塩竈
 北海道・本州(飯豊山以北の東北地方)に分布,亜高山から高山帯の礫混じりの草地に生える多年草。草丈は20-60㎝。葉は4輪生するだけでなく,5-7個が輪生する。葉は羽状に全裂,裂片はさらに深裂する。花期は7-8月。花序は長く7-12段に花をつけ,細毛を密生する。 (2014.8.2)
【参考文献等】
25440215 研究成果報告書 - KAKEN
 大陸辺縁における異所的種分化過程の解明にに向けて~シオガマギク属植物を用いて~

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。