ジンバイソウ

やっと見頃に
　ツレサギソウ属 Platanthera の仲間はよく似た花が多く，分類に戸惑うことがある。不思議な和名のジンバイソウ（神拝草）は相接するような葉，ブナ帯に分布，花期，などから意外と容易に見分けられる。別の花を目的に訪れた際に偶然見つけた。花期は8月下旬と予想したが，見頃の花を写せるまでには約2週間を要した。

ジンバイソウ（ラン科）Platanthera florentii 神拝草
　北海道～九州に分布，ブナ帯の樹林下に生える多年草。根はひも状で，長く伸長する。茎は高さ20-40㎝。葉は2個，相接してつき根生状，長楕円形で長さ5-12㎝，幅3-6㎝，光沢があり，縁は波状に縮れる。鱗片葉は数個，小型で花茎上にまばらにつき，先端は曲がって下を向く特徴がある。花期は8-9月，穂状の花序に淡緑色の花を5-10個つける。萼片，側花弁は長さ約5㎜。唇弁の長さは7-10㎜。距は下方に湾曲，長さ15-20㎜。(写真上2019.8.26　写真中･下2019.9.7)