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ホオノキ

雌性先熟の花
 埼玉県西部では八十八夜を過ぎた初夏の頃に咲きはじめる。山野でふつうに見られる落葉高木の花である。自由な身となった現在,花期にあわせて観察できるようになった。
 高木なので身近に花を見られないことが多い。撮影地は目前で見られる数少ない場所だ。写真上は開花から約2日目,中央上部にある雌蘂が開いている。写真中は開花から約3日目,中央下部にある雄蕊が開き,上にある雌蘂は閉じてしまった。写真下の4日目には雄蕊が欠落しはじめて,花は終期を迎える。雌蕊が先に熟す雌性先熟と思われるが,このタイプは原始的被子植物や風媒花に多くの例が見られるという。モクレン科は原始的な要素をもつ植物と教えていただいたことを思い出した。
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ホオノキ(モクレン科)Magnolia obovata 朴木
 北海道~九州に分布,主として温帯から暖帯上部の山地に生える落葉高木。樹高30m,幹周り1mに達することがある。葉は枝の上方に集まってつき,倒卵形~倒卵状長楕円形,大型で,長さ20-40m,幅10-25㎝。花期は5-6月,花は枝端について上向きに開き,径約15㎝,芳香がある。材は良質で,家具や細工物に用いられ,樹皮は駆虫剤,健胃薬に利用される。大きな葉は古くより食物を盛るのに用いられた。(写真上2019.5.10 写真中2019.5.9 写真下2019.5.6)

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