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キンモウワラビ [シダの仲間]

好石灰岩植物
 キンモウワラビ属Hypodematium はイワデンダ科やオシダ科に分類されてきたが、APG分類ではキンモウワラビ科とされている。和名は金毛蕨で、葉柄基部や根茎にある褐色で光沢のある鱗片による。「金毛」を意識して撮影したが、良い色が出せない。シダ植物それぞれの特徴をとらえて撮影するのは意外に難しい。埼玉県西部から群馬県南西部には石灰岩からなる山がある。ここには好石灰岩といわれる植物が分布している。環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
kinmouwarabi.jpg
キンモウワラビ(キンモウワラビ科)Hypodematium crenatum subsp. fauriei
 関東地方・山梨県・長野県・高知県・山口県・九州に分布、ふつう石灰岩の岩隙に生じる。夏緑性。根茎は太く、横走するが、葉をやや相接してつけ、密に鱗片がある。鱗片は長楕円状披針形、鋭尖頭で、全縁、長さ2.5-4㎝、幅2.5-4㎜。褐色でやや光沢がある。葉柄は長さ50㎝に達し、わら色、平滑で、無毛だが、上方にわずかに開出毛がある。葉身は3-4回羽状複生、五角形から三角状長楕円形、長さ50㎝をこえることもあり、基部が最も広く幅40㎝に達する。葉質は薄い紙質で,鮮緑色,葉脈は遊離し,小脈の先端は裂片の辺縁に達する。胞子嚢群は裂片のやや中肋近くにつき,包膜は円腎形~馬蹄形,幅約1㎜,白色~灰色で,密に毛がある。染色体数はn=80の4倍体で有性生殖。胞子は1胞子嚢中に64個。
(2018.10.16)

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