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チダケサシ

久しぶりの撮影
 3000m級の高山では夏本番の花が見頃という。登山ザックにパッキングを済ませてあるのだが、天候と日程が噛み合わない。
 久しぶりにカメラ持参で近くの耕作放棄田を徘徊した。梅雨期と夏本番の花が混在した状態で咲き、従来からの季節感が薄らぐ。本当に花巡りのタイミングが難しい昨今である。追い打ちをかけるように撮影地周辺でも鹿による食害が後を絶たない。この撮影地では観光目的に蓮や水芭蕉が栽培されて、周囲は食害防止ネットが張り巡らされている。そのお陰でこのチダケサシも大きく生育している。
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チダケサシ(ユキノシタ科)Astilbe microphylla 乳茸刺
 本州、四国、九州に分布、明るい林床、林縁及び山麓の草原にはえ、湿った環境を好む。根茎は太く斜上する。葉は2回奇数羽状複葉~4回奇数羽状深裂。小葉は楕円形~倒卵形で、長さ2-4㎝、幅1-2㎝。頂小葉は尾状にならず、ふつう鈍頭まれに鋭頭、縁には不ぞろいの鋭い重鋸歯がある。チダケサシ属Astilbe のアカショウマA. thunbergii var. thunbergii 、トリアシショウマA. odontophylla の頂小葉は尾状にとがることでも区別できる。
 花期は6月下旬~8月、花茎は高さ40-80㎝。花序は複総状で、側枝は下部のもので長さ3-5㎝、ほぼ直立あるいは斜上し、密に花をつける。花軸には長さ0.5㎜ほどの淡褐色の腺毛を密生する。花弁はふつう淡紅色、線状さじ形で長さ3-5㎜、雄蕊よりやや長い。和名の由来は、チダケ(乳茸)と呼ばれるキノコを本種の茎に刺して持ち帰ったことによる。
(2018.7.12)

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