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アズマシライトソウ

繊細な花に出会う
 昔から縁があり、この地域にはよく訪れていた。湿った南からの風が山にあたるところで、霧ができやすく雨量も多いところだ。
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アズマシライトソウ(シュロソウ科)Chionographis hisauchiana 東白糸草
 関東地方の一部に分布、山地の林内や谷沿いにはえる多年草。根生葉は放射状に展開する。花茎は高さ10-30㎝、線形または披針形の葉がある。5月、花茎の頂に穂状花序をつける。花被片は6個、上方の4個は長く2-3.5㎜、下方の2個は短い。同属のシライトソウC. japonica は上方の花被片の長さ(7-12㎜)で区別している。写真では両性花が写っているが、一部には雄性の花もある。
 クロンキストやエングラーではユリ科として分類されている。シライトソウの変種扱いとする考え方もあるが、独立種とすることが多い。撮影地へは自宅から峠を越えなければならないが、興味深い植物が多い地域である。よく間伐されたスギ植林下にあり、小渓流沿いで湿度は高い。環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されているが、個体数は増加傾向にある。数年前は踏み跡が目立ったが、今年はほとんど見られない。属名のChionographis には「雪の筆」という意味があるという。命名した方のセンスの良さを感じる。(2018.5.12)

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