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ミヤマハナシノブ

高茎草原
 亜高山帯針葉樹林周辺から森林限界にかけて、ダケカンバや背丈の高い植物が生えるようになる。雪渓から供給される雪解け水に加え,高山帯に比べ土壌も豊かになるという。北岳では「草すべり」や「右俣コース」に相当する。多くの花が咲き乱れるお花畑として知られていたが、今では牛馬も食べないマルバタケブキの黄色が目立つ。植生回復のネットで囲われている所もあるが、昔のように戻るであろうか。時々、鹿の鳴き声が聞こえてくる。
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ミヤマハナシノブ(ハナシノブ科) Polemonium caeruleum subsp. yezoense var. nipponicum 深山花忍
 北アルプス・白馬付近及び南アルプス・北岳付近に隔離分布、高茎草原に分布する多年草。園芸目的の採集や登山の踏みつけによる減少で、環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されている。大樺沢から八本歯のコルを目指すルートでは想像以上に個体数は多い。撮影中、何度も尋ねられたが、希少種であることが意外に知られていない。茎は高さ30-80㎝、花冠は径3㎝ほど。羽状複葉の葉をシダ植物のシノブに見立てて命名されたという。日本では、近縁種としてエゾノハナシノブやカラフトハナシノブが知られている。

 撮影地での花期は長く、7月初旬から8月下旬まで見かける。今回もきれいに咲いていたが、他の植物が伸びて納得する写真が撮れなかった。2015年7月に撮影した写真を掲載するが、2017年8月の雪渓は写真上の左端部分まで残っていた。(2015.7.29)

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コメント 2

松田

素晴らしいですね。
結局、今季も会えず仕舞いです。もう、何年そんな思いをした
ことでしょう。
夏の花々に会いたい週末はいつも雨。気が付けば、窓の下では
コオロギが鳴き始めてます。
by 松田 (2017-08-22 20:35) 

hanameguri

お久しぶりです。お元気ですか。
私も同じような思いをしています。
憧れのキタダケソウは天候と予定が合致せず、今年も実現しませんでした。今年は当たり年だったようです(>_<)
異常気象が定番になりそうで恨めしい気持ちになります。
また、だんだん花が少なくなるので寂しい限りです。
by hanameguri (2017-08-22 21:39) 

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