バッコヤナギ
丘陵地のパイオニア
秩父盆地には武甲山の石灰岩を原料とする大きなセメント工場が2箇所にあった。セメント製造には石灰岩の他に多量の粘土を原料とする。この粘土も盆地にある丘陵地から採掘していたことがある。過去の八ヶ岳噴火による火山灰が厚く堆積して、一部が粘土化したと考えられている。今日では採掘跡は荒涼とした台地になっているが、ここではパイオニア植物が定着して草原から森林への遷移が見られる。
バッコヤナギ(ヤナギ科)Salix caprea 跋扈柳
別名をヤマネコヤナギという。川辺に広く分布するネコヤナギに対して、山に生えるネコヤナギという意味。北海道(西南部)、本州(近畿以北)、四国に分布、日当たりの良い丘陵から山地まで生える落葉高木(雌雄異株)。
ヤナギの仲間は分類が難しい。同一種でも変異が大きく、季節によっても葉が異なるという。おまけに種間雑種を生じやすく、私のような怠け者にとって同定は至難の業である。本種は最も分かりやすい。雄花(写真上)と雌花(写真下)の花期を比較すると、雄花の方が数日早い傾向にある。(上2017.4.4 下2017.4.9)
2017-04-13 14:20
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0