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ウルップソウ

少し満足している写真シリーズ3(一年を振り返って)
 ハクサンイチゲの小蓮華山直下からクモマスミレの山稜を過ぎると三国境。文字どおり、長野県、新潟県、富山県の県境である。ここから白馬岳山頂までは、馬の背と呼ばれるやせ尾根の岩場を登る。普通に歩けば約1時間で頂上に着くのだが、ここはまさに雲上の楽園。咲き乱れるお花畑で足が進まない。例年より季節が進み、お目当てのツクモグサの花は果実になりかけ、ウルップソウもほとんどが見頃を過ぎて諦めかけていた・・・  でも旬な花は残っているものである
uruppusou2.jpguruppusou.jpg

ウルップソウ(オオバコ科)Lagotis glauca 得撫草
 従来はゴマノハグサ科、その後ウルップソウ科、AGP体系の分類ではオオバコ科に分類されている。和名の由来はウルップ島で発見されたことによる。北の浜に生育することから別名をハマレンゲ<浜蓮華>という。アリューシャン列島、カムチャッカ半島、千島列島、日本に分布。寒冷地から高山の湿った砂礫地に生え、日本では北海道(礼文島、空知)、本州(白馬岳周辺、八ヶ岳)に隔離分布している。氷河期に南下したものが、その後高山などの限られた環境に生き残ったと考えられている。青紫色の花を穂状に数多く付け、下から順に咲いていく。白馬岳の個体数は想像以上に多く、山頂周辺から稜線にかけて生育している。そのほとんどは見頃が過ぎて、穂状の上部が咲いているだけである。写真の個体は十分すぎるほど瑞々しく、これまでの苦痛な登りが報われた瞬間である。(2016.7.11)


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