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ハクサンイチゲ [イチリンソウの仲間]

少し満足している写真シリーズ2(一年を振り返って)
 花の山として有名な白馬岳周辺や山麓(八方尾根、白馬尻、栂池湿原、姫川源流等)には何度も足を運んでいる。雪解けが進む6月に入ると白馬岳頂上周辺には憧憬の的であるツクモグサ、続いてウルップソウが咲きはじめることは知っていた。しかし、白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)の頂上周辺に近づくことはなかった。大雪渓から頂上を目指すルートが有名であるが、臆病者なので登る勇気がない。蓮華温泉や栂池湿原からのルートは7月10日過ぎにならないと途中の白馬大池山荘がオープンしない。これが白馬山麓で花巡りを行っていた理由である。年齢に応じて安全第一でゆっくり登ること、目的の花の最盛期を過ぎても残り花があること、この二つを自らに言い聞かせて蓮華温泉からのルートを登ることにした。撮影技術は未熟でも、それをカバーする(?)花の山の様々な絶景があった。hakusanichige.jpg

ハクサンイチゲ(キンポウゲ科)Anemone narcissiflora subsp. nipponica 白山一華
 キンポウゲ科のイチリンソウ属Anemone に属する高山植物の代表種。本州(中部以北から東北地方)の亜高山帯から高山帯に生育、雪渓が解けた跡などにしばしば群生する。白い花弁状に見える部分は萼片である。種小名 narcissiflora はスイセンNarcissusのような花という意味。ハクサンイチゲに近づいて撮影したが、白い萼片はしみができて接写に耐えそうにない。広角レンズに換えて白馬三山をバックにシャッターを切る。通りかかった古老から「良いアングルで写しているね」と声をかけられた。帰宅後、写真を整理していたらこのアングルからの写真を何枚も見かけた。登山ガイド本にも同様な写真を見かけた。どうやら定番の撮影地であることが後日判明した。数箇所に見える黄色の花は、シナノキンバイである。
 撮影地は新潟県の最高峰・小蓮華山(2766m)直下にある。白馬大池から小蓮華山の稜線は美しく、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」(2009年から足掛け3年放送)のエンディングシーンに用いられたことでも有名である。前夜、白馬大池山荘で一泊した際、同室の高知県の方は、このエンディングの稜線を一度は登りたい、という一念で訪れたとのこと。高知からの高速バスを大阪で乗り継ぎ長野行きのバス、長野から電車に乗り換えて栂池からの入山である。どう見ても私より年上である。花との出会いも楽しいが、目的の異なる人との出会いも視野が広がる。
 下の写真は、登ってきたルートを振り返り、白馬大池(写真中央)方面を写したものである。白馬大池から雷鳥坂、船越の頭、明瞭な稜線の一部が眺望できる。稜線左側は新潟県、右側が長野県。念願を叶えた高知県の方の表情が脳裏に焼き付いている。この方とは白馬山荘でも隣同士となり有意義な時を過ごさせていただいた。(2016.7.11)
sakanouenokumo.jpg






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コメント 2

松田

やっぱりいいですね、このルートは
一昨年、仕事の都合で白馬大池からのUターンを余儀なくされた
のが心残りです。
こうして拝見していると、来季の山行計画がますます悩ましくなり
ます。そして、広角レンズ。高価ですが、一本いいのが欲しいです。
by 松田 (2016-12-23 10:46) 

hanameguri

いつもありがとうございます。
まだ前期高齢者まで何年もあります。来季とはいわず、チャンスは何度もあります。健康で定年をお迎えください。高知からの方は70歳は越えていたと思われます。私も勇気づけられました。
私の広角はNikonの軽くて一番安いレンズ(18-35)です。もっと高いのもありますがこれで十分!
by hanameguri (2016-12-23 13:10) 

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