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タガソデソウ

粋な和名
 ミミナグサ属Cerastium の中では異色の存在で,草丈50㎝に近い個体も珍しくないようだ。花も大型で花弁には半透明の条があり,和名とともに奥ゆかしさを感じる。ある標高を越えると車道沿いの林縁に点在していたが,除草作業で刈られた個体を何株も目撃した。自生地は国定公園内にあるが,タガソデソウは環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されている。
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タガソデソウ(ナデシコ科)Cerastium pauciflorum var. amurense 誰袖草
 本州(中部地方)に分布,山地帯~亜高山帯の落葉樹林の林縁や草地に生える多年草。
 茎は直立し,上部に腺毛をまじえた毛があり,高さ30-50㎝。葉はほぼ無柄,披針形~卵状披針形,長さ4-9㎝,幅1-2㎝,先は鋭尖頭で,両面に伏毛があり,縁にも毛がある。
 花期は5-6月。頂生する集散花序はやや疎らで,ときに十数個の花を着け,腺毛があって,小花柄の長さは2-5㎝。萼片は楕円形~卵状披針形で,長さ4-6㎜,外面に腺毛がある。白色の花弁は長楕円状へら形で,全縁,先は円形,長さ約15㎜。
 和名は古歌(古今和歌集・詠人しらず)に由来するといわれる。(2022.6.13)

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