SSブログ

ハシゴシダ [シダの仲間]

ヒメシダ属に挑戦
 ヒメシダ属Thelypteris は里山の道沿いに比較的普通に見られるものが多いと感じる。その中でハシゴシダ,ハリガネワラビ,ヤワラシダの3種は良く似ていて,何度教えていただいても聞き流すことが多く,定着しなかった。この日は気分屋を発揮して初心者には難解なこの3種に挑戦した。近くにハリガネワラビも見られたが,夏緑性なので枯れはじめ,常緑性の本種が目立っていた。胞子嚢群が小さく辺縁寄りに着くこと,羽軸に最も近い小羽片が長いこと,を確認して同定した。間抜けなことに証拠となる撮影は怠ってしまった。
hashigoshida.jpghashigoshida2.jpg
ハシゴシダ(ヒメシダ科)Thelypteris glanduligera 梯子羊
 本州(福島県~能登半島以南,佐渡,淡路島,隠岐)・四国(本土,小豆島,沖の島)・九州(本土,対馬,五島列島,種子島,屋久島,奄美諸島)・沖縄(沖縄諸島)に分布,平地~低山地の明るい林床~林縁に普通に生育し,暖地ほど多い常緑草本。
 根茎は地中を長く匍匐して,古い株は裸出し,先端の新しい部分は斜上して葉を出す。葉柄は藁色で有毛。基部は暗緑色で鱗片がある。根茎と葉柄基部の鱗片は褐色で細長い。葉身は2回羽状深裂の披針形で,最下羽片は最大またはやや狭まり,変化が大きい。羽片は無柄で羽軸近くまで深裂し,基部は広い楔形をなし,最下前列の裂片はその他の裂片よりも長い。裂片は鋭頭~羽軸の葉脈上には租毛がある。葉身は緑色~黄緑色の軟紙質~草質である。胞子嚢群は羽軸近くに着き,裂片の前方には着かないことが多く,包膜は円腎形でやや密に毛がある。
 染色体はn=c.72の4倍体で有性生殖。(2021.10.30)

nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。