SSブログ

ハコネラン [ランの仲間]

小型の貴重種
 亜高山帯・針葉樹林下に生えるコイチヨウランに似ているが,垂直分布ではこれよりも低く山地帯・夏緑樹林下に分布する。形態的には唇弁に違いがある。スズタケとともに生えることが多く,これと何らかの関連性をとなえる人もいる。スズタケが消滅した後にハコネランが消えたところもある。フォッサ・マグナ要素植物との考え方もあるが,奈良県の分布には謎が残る。埼玉県ではミズナラが優占する落葉樹林にあり,シコクスミレの葉も点在している。
 ※夏緑樹林=水平方向:冷温帯,垂直方向:山地帯,ブナが極相と考えられるのでブナ帯ともいう。
hakoneran.jpghakoneran2.jpghakoneran3.jpg
ハコネラン(ラン科)Ephippianthus sawadanus 箱根蘭
 埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県・静岡県・奈良県に分布,ブナ帯に生える地生の多年草。根茎は糸状で横に這い,先端に1葉と花茎がある。葉は卵形~長楕円形で基部はやや鋭形になり,柄がある。花期は6-7月。花茎は直立し,約10-20㎝,下部に鞘状の鱗片葉が少数ある。花序は少数花を総状に着ける。花は淡黄白色~黄緑色,小型で径1㎝に満たない。唇弁に歯牙があり,蕊柱は上方の両側に翼状の突起がある。(2021.7.6)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。