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ヒトツボクロ [ランの仲間]

撮影に苦労する植物
 微風でも揺れる細長い花茎,やや薄暗い林床に咲き,アングルも限られるなど,撮影には苦労する。過去に果期や葉だけのものを数回か見てきた。いずれも緩やかな尾根筋の防火帯になるような場所で,アカマツも混生する落葉広葉樹林下に生えていた。危うく見過ごすところであったが,花を着けない特徴的な葉に気づき,導かれるようにこの個体にたどり着いた。
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ヒトツボクロ(ラン科)Tipularia japonica 一黒子
 本州,四国,九州に分布,冷温帯~暖温帯の落葉広葉樹林やアカマツ林の林床に生育する。花茎は直立して細く,高さ20-35㎝。葉は卵状楕円形で1枚,長さ3.5-7㎝,幅1.5-3.5㎝,光沢のある深緑色,中脈は白色,裏面は紅紫色。花期は5-7月。花序あたり7-15個の花を着ける。花は紫褐色を帯びた淡黄緑色,萼片と側花弁は細く,長さ約4㎜,唇弁は3浅裂,距は長さ約5㎜,後方に細長く伸びる。ポリネーターは不明だが,北米産の近縁種T.
discolor ではガが媒介することが知られている。花のねじれが,ガによる花粉媒介に有利であるとされている。
(2021.6.21)

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