SSブログ

トウグミ

合弁花に見える花
 とても地味なグミの花にどことなく愛着があるのは,舌に子どもの頃に味わった記憶が残っているからかもしれない。
 筒状の花弁状部は萼片で,花弁はない。落葉性で春咲き,常緑性で秋咲きの仲間に分けられる。春咲きのものは初夏から秋に熟す。一方,秋咲きのものは春から夏にかけて熟す。
 ナツグミと思って撮影したが,念のため葉をルーペで確認すると星状毛が残っていた。ナツグミの葉の表面には星状毛ではなく鱗状毛がある。同定しても本種の分布(福島県~静岡県の太平洋側を除く)が気になるところである。栽培されることもあるので逸出した個体かもしれない。一方で秩父地方は太平洋側に位置するが,特異な分布が存在する地域でもある。
tougumi.jpgtougumi2.jpg
トウグミ(グミ科)Elaeagnus multiflora var. hortensis 唐茱萸
 北海道(渡島半島)・本州(近畿地方以北,福島県~静岡県の太平洋側を除く)に分布,人里近くから山地の林内や林縁に生える落葉低木。高さは4mほどになる。本年枝には褐色~赤褐色の鱗状毛が密生する。葉は互生,葉身は長さ3-8㎝,幅1-3㎝の楕円形または長楕円形。若い葉の表面に星状毛があり,のちに脱落する。花期は4-6月。花は葉腋に1-3個垂れ下がってつく。ナツグミ同様,萼筒は円筒形で,子房の上部にくびれがある。(2020.4.27)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。