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ハヤチネウスユキソウ [キクの仲間]

北東北地方蛇紋岩地の固有種
 7月17日朝,秩父地方は快晴,地元で青空を見るのは何日ぶりであろうか。7月になってはじめてのような気がする。
 今年も6月下旬にはキタダケソウが見頃になった。6月25,26日は3000m級の山も天候が回復するという予報で準備を整えた。いざ出発と思いきや,前日24日に降雹(積雹5-10㎜)があり,見頃の花々は大打撃という。北岳山行を断念してから重く垂れ込める梅雨空の下,悶々と過ごす日々が続いた。関東地方では,しばらく同様の天候とのこと。一方,北東北地方では好天が続いているという。軽薄な人間はすっかり北東北に咲く花へ思いを強くした。

 日本産ウスユキソウ属Leontopodium は7種あるが,この仲間はユーラシアの高山に約50種あり,中国(四川省,雲南省),ヒマラヤを中心に分布するという。ヨーロッパではアルプスのセイヨウウスユキソウ(エーデルワイスEdelweiss 学名L. alpinum )が有名であるが,分布するのはこの1種といわれている。本種の存在を知ったのは学生の頃で,エーデルワイスに近い種として記憶した。世界的に大ヒットしたミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年公開)の挿入歌も少なからず影響していた。ウスユキソウ属の分布から見れば,ヨーロッパよりもこちらの方が本家本元であろう。
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ハヤチネウスユキソウ(キク科)Leontopodium hayachinense 早池峰薄雪草
 岩手県早池峰山の蛇紋岩地帯に生える多年草。茎はそう生し,花茎は高さ10-20㎝,根出葉は線状倒披針形,長さ3-8㎝。中部の葉は上向き,線状披心形で鋭頭ときに鈍頭,長さ3-5㎝,幅4-6㎝,表面は緑色,裏面は灰白色の綿毛を密生する。星状の苞葉群は径4-6㎝,苞葉は5-15個ある。花期は7-8月,頭花は4-8個。総苞は径7-9㎝。痩果は長楕円形で長さ1.6㎜,乳頭状微凸がある。(2019.7.9)

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