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イヌコリヤナギ

早春の河原
 自宅から徒歩10分ほどで荒川に架かる橋(柳大橋)に着く。秩父では珍しく河原が広く,渡し船があったところである。いまでも橋のたもとにはシダレヤナギの大木が残る。広い河原には野生のヤナギが繁茂して,その多くが花穂(かすい)をつけていた。地味な花序であるが,クローズアップで写すと美しい。もっとヤナギを知りたいと思うが,この仲間の分類は難解である。
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イヌコリヤナギ(ヤナギ科)Salix integra 犬行李柳
 北海道~九州に分布,雌雄異株の落葉低木。最も普通に見られるヤナギで,乾燥したところにも生えるが川沿いに多い。樹高は1.5mほど,まれに6mに達する。樹皮は暗灰色,裸材に隆起条はない。本種の特徴として葉は対生するが,時には互生も混じる。葉身は長さ4-10㎝,幅1.3-2㎝の長楕円形,葉の両面は無毛,葉柄はほとんどない。雄花序は長さ1.5-2.5㎝,雄しべは2個,花糸は合着して1個,紫紅色の葯から黄色の花粉を放出する。雌花序は長さ1.5-2.5㎝,子房は卵形で淡緑色,花柱は短く,柱頭は黄緑色~紅色,この撮影地では5:1の割合で雄株が多く,開花も早い。和名には役に立たないコリヤナギという意味がある。行李の材料になるのは朝鮮半島原産のコリヤナギである。(写真上:雄花序2019.3.6 写真下:雌花序2019.3.12)

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