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シナノキンバイ

高山の岩礫地を彩る8
 高山帯ではふつうに見られるシナノキンバイ、ここで取りあげたのは群落の規模とその状態にある。北岳の草すべり(白根御池~小太郎尾根稜線)という場所には圧巻のお花畑があったという。シナノキンバイ、クルマユリ、イブキトラノオなどが咲き乱れ、草を滑るような状態であったことから名づけられたようだ。現在は、食害防止ネットが一部を囲み、それ以外はマルバタケブキやバイケイソウの群生に変わった。数十年前の大規模雪崩が発端で、その後の鹿による食害が追い討ちをかけた。
 今回、北岳山荘に向かう南東斜面で「昔の草すべり」を思わせる群生に出会った。1枚の写真では表現できないので上方、水平方向、下方と3つのアングルに分けて撮影した。
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シナノキンバイ(キンホウゲ科)Trollius japonicus 信濃金梅
 北海道、本州中北部に分布、高山帯のやや湿った草原にはえる多年草。茎は高さ20ー80㎝、上部で分枝する。根出葉や下部の茎葉は長い葉柄があり、葉身は長さ幅とも4ー13㎝、各裂片は羽状に中~深裂して、さらに欠刻か鋭い鋸歯がある。上部の茎葉は短い葉柄があるかまたは全くなく、小さく分裂も簡単になる。花は7ー9月、雪解けの進んだところから開花する。花は径3ー4㎝、花弁状に見える萼片は5ー7枚。花弁は濃い橙色で、線形、長さ6ー9㎜、雄蕊は葯(長さ2.5ー3㎜)を含めて9ー11㎜で、花弁より長い。(2018.7.18)

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