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タカネマンテマ

憧れの稀産種
 暑中お見舞いとして北岳での写真を掲載したが、目的は本種であった。楽をして愛でることができればよいのだが、そう容易くはない。日本では3000m前後の南アルプスに行かねばならない。しかも個体数が減少を続け、絶滅危惧Ⅰ類(CR)に指定されている貴重な植物である。一説には、北岳の固有種キタダケソウよりも少ないという。それだけに慎重を期して撮影した。本来の花期は7月下旬から8月、今年の異常な気候を踏まえて早めに訪れた。予想していた場所で一株を見つけるとその周辺には数株が点在していた。咲きはじめたばかりの旬な花を夢中で撮影した。
 体力の衰えが顕著な前期高齢者として、亀の歩みにも似た2泊3日の山行であったが天候は静穏そのもの。雷雨の心配もなく快適な花巡りとなった。感謝以外の何ものでもない。
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タカネマンテマ(ナデシコ科)Silene uralensis
 南アルプスにまれにみられ、ユーラシアや北アメリカの極地に広く分布する多年草。茎はやや株状で、軟毛があり、、枝はなく、高さ10ー20㎝。葉は長さ3-8㎝、幅2-10㎜、細い倒披針形で先は鋭形、基部は細まり、中脈と縁に短毛がある。花期は7-8月。花は茎頂に1個つき、花弁の長さは2㎜程度、はじめ下を向くが、のちに上を向く。特徴的な縞模様の萼片は長楕円形であるが果時には卵形となり、長さ12-15㎜。種小名uralensis は、本種の基本標本がウラル地方で採集されたことを意味する。(2018.7.18)

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