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モミジイチゴ

キイチゴの仲間
 キイチゴ属Rubus は種数が多く、図鑑(樹に咲く花)では「新枝による見分け方」「葉と果実による見分け方」で詳細に解説している。主に低木、茎は直立するもの、匍匐するものなど多様で、ふつう刺がある。2年で枯れるものが多いという。1年目の茎には葉だけつく。2年目に横に枝を出して、開花結実し、そのあと枯れるものが多い。花弁と萼片はふつう5個。雄しべは多数。雌しべは花床の上に多数つく。果実は果床の上に小さな核果が多数集まった集合果で、キイチゴ状果(いわゆるイチゴ)と呼ばれる。
 多くは日当たりのよい荒れ地や薮周辺でふつうに見られる。刺をさしたり、引っかき傷になったり、厄介な代物である。果実は食用になるものが多い。今回は4月上旬から中旬に開花するものを取りあげた。

momijiichigo.jpgmomijiichigo2.jpg
モミジイチゴ(バラ科)Rubus palmatus var. coptophyllus 紅葉苺
 本州(中部地方以北)に分布、林縁や林道沿いにはえる落葉低木。茎は直立、分岐し、鉤形の刺が多い。葉身は長さ7-15㎝の卵形または広卵形で、掌状に3-5裂する。葉形の変化が大きく、中部地方以西には中央の裂片が特に長いナガバモミジイチゴvar. palmatus が分布する。

 花は下向きにつき、茎は風になびくため、撮影には苦労する。果実は5-6月、橙黄色に熟して味も好まれる。(写真上2015.4.15 下2015.6.8)
【参考文献等】
茂木透・写真 「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花1」 (2000) 山と渓谷社
佐竹義輔他編「日本の野生植物 木本Ⅰ」(1989)平凡社
米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info 


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