クサネム

休耕田に生える雑草
　ツユクサ（2017.9.23掲載）を撮影していると、近くの休耕田に小さな花をつけた植物が生えていた。見覚えのある地味な花であるが、農業にとっては恐怖の雑草といわれている。

クサネム（マメ科）Aeschynomene indica 草合歓
　北海道～沖縄に分布、水田や川のほとりなどの湿地に生える1年草。茎に高さは50-100m。葉は40-60枚の小葉をつける。和名の由来は、葉がネムノキに似ていることによる。類似する帰化植物でエダウチクサネムA. americana （熱帯アメリカ原産）やアメリカクサネムA. virginica （北アメリカ原産）などが報告されているが、農業の立場からすると本種を含めていずれも典型的な雑草である。黒っぽいクサネムの種子が収穫時に混入すると、米の等級が下がってしまうという。農家の方々は、本種の駆除にかなり苦労している。(2017.9.22)