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キバナノアツモリソウ [ランの仲間]

奇跡的な残り花
 半ば諦めていた憧れの花は、3輪咲き残っていた。この自生地では例年の見頃は6月下旬という。計画をしていたが、天候が思わしくなく先延ばしにしてきた。小暑となる7月7日、わずかな期待を込めて自生地を訪れた。
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キバナノアツモリソウ(ラン科)Cypripedium yatabeanum 黄花の敦盛草
 北海道、本州(中部地方以北)に分布、亜高山の落葉樹林下や草原に生える多年草。茎の高さは10-30㎝、2枚の葉は互生であるが接近して対生状につく。花の径は約3㎝程度。ホッサマグナ周辺に多く見られるという説もあるようだ。盗掘やシカの食害で激減して環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。厳重な保護柵で守られている自生地もある。

 訪れる人が少ないこの自生地では3箇所で群落を確認することができた。樹林下というより草原に近く、適度な日照や風通しの良さなど、厳しい登山道で人が一休みするのに心地良い環境にある。群落の1つは100個体近くの株が確認できたが、花は白く萎れて子房が膨らみはじめていた。沢沿いの登山道は数日前の大雨で荒れている。途中の鎖場も濡れていて滑りやすい。険しく厳しい山域なので希少種が残っているのだろう。3輪の残り花に最敬礼して下山した。この自生地の状態がいつまでも続くことを願ってやまない。(2017.7.7)

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