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オウギカズラ

シソ科の花
 3回シリーズの最後。久しぶりに観察することができたシソ科植物である。前回のヒイラギソウと同属Ajugaであるが、本種には走出枝という特徴がある。前日にヒイラギソウを見ていたので、一瞬色の薄いヒイラギソウと思い込んでしまった。同行者から直ちに間違いを指摘された。単純な人間は直ぐに決め込んでしまう傾向にある。地表面をよく見ると走出枝を確認できた。30年ほど前に武甲山で撮影したことがあるが、それ以来の観察である。環境省カテゴリーでは特に指定はないが、埼玉県では準絶滅危惧(NT)扱いである。
 観察会に同行していただいた皆さんに感謝申し上げます。
ougikazura.jpg
オウギカズラ(シソ科)Ajuga japonica 扇葛
 本州~九州に分布、山の木陰に生える多年草。花をつける茎は高さ8-20㎝。疎らに多細胞の縮れ毛があり、基部の節から長く地表をはう走出枝を出す。葉は長さ2-5㎝、幅1.5-3.5㎝、5角状心形、不揃いの浅い切れ込みのある葉縁となる。走出枝に着く葉はやや小型である。葉柄の長さは2-5㎝。
 花期は4-5月。花は上部の葉腋にやや疎らに着き、淡紫色で長さ約2.5㎝。萼は5裂し、裂片は鋭尖頭。花冠は長い筒があり、上唇は2裂して長さ約4㎜、下唇は3裂して開出し、中央裂片は大きく、さらに2裂して長さ約7㎜。花の色がうすい個体をシロバナオウギカズラAjuga japonica f. albifloraと呼ぶ。
(2017.5.20)
 

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