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コシノコバイモ [バイモの仲間]

雪国の春
 新年度が始まり、最初の一週が終わろうとしている。現役の方々は多忙な毎日をお過ごしのことと思う。桜が咲く山笑う季節、野山では次から次へと多種多様の花々が咲き乱れる。職に就いている時は、たとえ休日であっても花を愛でる余裕など乏しかった。今では立場が逆転し、季節の移ろいを静かに楽しんでいる。
 すべてのものが躍動する春は、どことなく人の気持ちを高ぶらせる季節だ。その中で一際輝くのは、雪国の春ではないかと思う。厳しいモノトーンの世界から一気に解放される美しさは、雪の降らない地方では到底見られない。
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コシノコバイモ(ユリ科)Fritillaria koidzumiana 越の小貝母
 和名は「越後のコバイモ」の意味であろうか。越国(こしのくに)は、福井県から山形県あたりを示す古代日本の呼称といわれているが、こちらの方がピッタリである。これまでも当ブログでは、ミノコバイモ、カイコバイモの2種を紹介した。分布の限られるコバイモの仲間では、本種は比較的広く分布するという。新潟県をはじめ、山形県、福島県、富山県、静岡県に分布している。花被片の縁などにある毛状突起が特徴である。目立たない花なので気づきにくい。多くの人はカタクリやキクザキイチゲに釘付けである。過去に数回見ているが、群生している場所に出会えたのは今回がはじめてだ。(2017.4.5)



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