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スハマソウ [ミスミソウの仲間]

ミスミソウの仲間
 キンポウゲ科のミスミソウ属Hepatica には数種が分類されている。一般的には、オオミスミソウ、ミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウが知られている。葉先の形で分類しているが、それぞれ個体差があり厳密な区別は難しい。花期は自生する地域によって違いがあるが、概ねその地域の早春と思われる。園芸としての歴史は長く雪割草という名前で人気があるが、自生地の減少に拍車をかける一因でもある。植物は環境に適応して自生しており、自然の中で見てこそ美しいと考えている。
 日本海側に分布するオオミスミソウは何度も見ているので、スハマソウを一度見てみたいと願っていた。かねてから自生している地域はある程度把握していた。少々の遠出となったが念願の花を愛でることができた。
suhamasou.jpgsuhamasou2.jpg

スハマソウ(キンポウゲ科) Hepatica nobilis var. japonica f. variegata 州浜草
 和名の由来は、葉の形が浜辺にできる島形の州に似ることによる。州浜紋という家紋として知られている。本州、四国に分布する常緑の多年草。葉の先端があまり尖らないことでミスミソウと区別するが、中間型も多く区別に迷う。花茎の高さは10-15㎝、花径は1-1.5㎝。花弁状の部分は萼片である。訪れた地域では2月下旬に開花、見頃は3月上旬が多い。ほとんどの個体は白花であるが、一部には紅紫色のものも見られた。
 毎年この地を訪れる方と話をさせていただいたが、数箇所あった自生地はこの一箇所になってしまったという。自生していた場所がたくさんあったに、と嘆いておられた。(2017.3.4)



 


【引用文献等】
邑田仁監修 米倉浩司著 (2012),日本維管束植物目録 北隆館
佐竹義輔 他 編者(1982),日本の野生植物 平凡社
門田裕一 監修(2013),山に咲く花 増補改訂新版 山と渓谷社
米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2017年3月6日)
 


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