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ハチジョウカグマ [シダの仲間]

盛冬の日々が続く
 穏やかな正月が過ぎ,真冬の気候が続いている。豪雪による被害が伝えられているが,当地では1月8日から9日に降った雪が日陰に残る程度である。寒さは厳しく連日最低気温は-5℃を下回り,まさに山眠る状態である。
 1週間ほど前,温暖な気候を求めて三浦半島へ出かけた。しかし期待に反して,前日に降った雪が薄っすら残り,三崎口駅を下車すると身を切るような寒風が吹き荒れていた。時折,風花が舞う有様である。北風が遮られる海沿いの森に入ると,ようやく三浦半島らしい植物を愛でることができた。

 この記事投稿時にはコモチシダとして同定していたが,シダの専門家から小羽片の尖った状態からハチジョウカグマとご教示いただいた。komochishida.jpg(2020.2.10書き替え)komochishida2.jpg
ハチジョウカグマ(シシガシラ科)Woodwardia prolifera
 伊豆諸島(大島,新島,三宅島,八丈島)・本州(千葉県中南部~紀伊半島)・四国・九州(本土,壱岐,五島列島,天草諸島,種子島,屋久島)・沖縄(沖縄諸島,八重山諸島)・小笠原諸島(父島,母島)に分布,コモチシダと同様な環境に生育し,混生することがあるがやや海岸寄りの場所に生えることが多い。コモチシダに比べ,下部の羽片基部後側は2-3(4)個の小羽片が欠落しており,下部の羽片はほぼ全縁で小羽片の先端は尖って尾状にのび,葉柄基部の鱗片の色はより明るく,生じる無性芽の数はより少ないなどで区別できる。(2017.1.15)
【引用文献等】
岩槻邦男,1992,日本の野生植物 シダ 平凡社
邑田仁監修 米倉浩司著,2012,日本維管束植物目録 北隆館
安田啓祐著,2018,生活環から観た日本のシダ 学校図書

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