カッコソウ [サクラソウの仲間]
季節を奏でる草花11(一年を振り返って)
今回紹介するサクラソウ属は、近年その生育域が激減して絶滅が心配されている種である。可憐な花を咲かせるため、園芸目的の採取や生育地の環境変化が原因と考えられている。
2016年も残り二週間、サクラソウ探訪は一旦終了させていただく。
関東北部の山地の林下にまれに生える多年草。紅紫色の花は径2-3㎝。自治体と地域が一体となって種の保全に努める保護地で撮影したものである。生育している個体はバイオテクノロジーで増殖し、移植したものである。これらはクローンで遺伝的には均一と思われる。受粉によって種子をつくることは少なく、ある菌などで大きな被害を受ける可能性も高い。同じ種でも遺伝子が異なる「遺伝的多様性」が今日の大きな課題となっているが、カッコソウはその代表的な植物である。ボランティアの方々が様々な保護活動を行っているが、この保護地でも盗掘は絶えないという。クローンの個体なので盗掘された株はまもなく絶えてしまう。(2016.5.8)
2016-12-18 17:09
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