キバナサバノオ [シロカネソウの仲間]
季節を奏でる草花5(一年を振り返って)
2016年春、主な花巡りの一つがシロカネソウ属の探訪である。本種はその中で最も難関な探訪と考えていた。分布が限られ、自生地及び個体数が極めて少ないからである。数年前から下調べしてきた肝いりの種である。場所はほぼ特定していたが、山道の一部が度々崩落して躊躇していた。問い合わせると復旧工事の予定はないとのこと。これ以上待てないので決行した。
キンポウゲ科シロカネソウ属の植物は、トウゴクサバノオを除き分布が限られている。本種はその最たるもので、滋賀県、京都府、兵庫県の非常に限られた渓流に生育し、個体数も少ない。草丈や柔らかな黄色の花は、ともにシロカネソウ属の中では大きい。黄色の花弁状は萼片で裏側には暗紫褐色の条がある。自生地へはカツラの巨木を目標にするが、山道は途中から崩落して一部は廃道に近い。地形図を頼りに薮こぎ、沢歩き、高巻き、尾根伝いでやっと山道に戻れた。運良く自生地の谷に辿り着いたが、疲労困憊で少し間違えば遭難してもおかしくない。それだけに稀産種に出会えた時の喜びは例えようもない。この谷には大嫌いなヤマビルも生息しているが、まだ活動期に入っていなかったようだ。(2016.4.23)
2016-12-11 18:19
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キバナノサバノオ… とても会いたい花ですが、その状況からして
お目に掛かるのは難しいでしょうね。そんな花々がまだたくさんあ
ります。あと1年で還暦。たぶん、今よりは時間が作れることと思
いますので、のんびり花巡りの計画を立ててみます。
(一年を振り返って)シリーズ、毎回楽しみに拝見してます。
年が明ければ、あっという間にシーズンインですね。またどこかで
ご一緒できる日を楽しみにしてます。
by 松田 (2016-12-12 15:57)
ご無沙汰しております。夏は色々とお世話になりました。お忙しいところ、コメントありがとうございます。あと1年で還暦ですか。健康で無事定年を迎えられることをご祈念いたします。
by hanameguri (2016-12-12 16:12)