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ミノコバイモ [バイモの仲間]

季節を奏でる草花1(一年を振り返って)
 当地では12月3日の夜祭りが終わると駆け足で新しい年がやってくる。フィールドに出る機会が少なくなるこの時期は、写真の整理や来年の花巡りを計画する。ブログ開設以前(3-9月)の花を中心に、2-3年前の写真も取り上げながら今年一年を振り返りたい。
 人間を含めた動物は様々な事象で季節を感じる。時には過酷な自然環境に耐えながら花を咲かせて結実する植物は、その時々の環境を忠実に映し出す。まさに「季節を奏でる」のは植物である。
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ミノコバイモ(ユリ科)Fritillaria japonica 美濃小貝母
 ユリ科のバイモ属Fritillariaはクロユリ類とコバイモ類の2グループに分けられている。クロユリ類では鱗茎が多くの鱗片からなり、下草は輪生するのに対して、コバイモ類では鱗茎が2個の鱗片からなり、下草は対生、まれに互生となる。
 「日本の野生植物」(1982初版 平凡社)ではバイモ属はコバイモの1種のみであったが、研究の進んだ現在では7種が日本産コバイモとして分類されている。そのほとんどが限られた分布で、甲斐、美濃、出雲、阿波、土佐、越の(越後)など、その地方の名を冠した和名がつけられている。約10年前、新潟県でコシノコバイモを偶然見つけ、分布について注目するようになった。
 ミノコバイモは愛知県、岐阜県、三重県、福井県、岡山県に分布、絶滅危惧Ⅰ類およびⅡ類に指定されて産地、個体数とともに少ない。本種は花被片外面の突起が特徴である。2014年、2015年に岐阜県から愛知県の思い当たる所を探したが見つからなかった。ある観察会で出会ったH氏から情報をいただき、念願を叶えることができた。改めて御礼を申し上げます。 
※写真上から①~④ 
(①②2016.3.11 ③④は2017.3.22追記)






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