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シドキヤマアザミ [キクの仲間]

水路沿いのアザミ
 アザミの仲間については地方変種や種間雑種もあり,数多くの種が報告されて素人には難しいところがある。詳しい方からの指導を生かして,少しずつ分かる種を増やしていきたい。種の詳細については国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
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シドキヤマアザミ(キク科)Cirsium shidokimontanum 四時山薊
 本州中部(宮城県~茨城県,群馬県~長野県,神奈川県,山梨県)に分布,低山~山地の水湿地に生える高さ120-240㎝あるいはそれ以上になる多年草。湿地の他,谷戸の水流に沿った場所や田んぼの畦によく見られる雌性両全性同株。
 茎は直立~やや斜上し,中部でよく分枝して枝は鋭角的に伸び,上部に褐色の多細胞毛とくも毛がある。
 根出葉と下部の茎葉は花時には生存しない。中部の茎葉の葉身は葉が厚く,やや肉質で光沢があり,上部は少し黄色あるいは褐色を帯びた深緑色,長さ30-40㎝,幅15-26㎝,広卵形~広楕円形,羽状に中裂~深裂して裂片は5-7対になるか,ときに粗い鋸歯縁となり,上面は無毛,下面は脈に沿って褐色の多細胞毛があり,棘は長さ2-3㎜で弱く,短い葉柄がある。
 花期は9-11月。頭花は茎頂で5-7個が総状に疎らに着き,点頭して下向きに咲くか,または斜上~直立して咲き,頭花の柄は長さ0.5-4㎝。柄がないか短い場合は,頭花は点頭せず,斜上または直立して咲く。
 総苞は筒形,長さ16-20㎜,径6-10㎜,淡紫褐色,疎らにくも毛がある。両性頭花と雌性頭花はサイズに違いはない。総苞片は11-12列,草質,普通長く斜上~反曲するが,ときに圧着して先端部のみが短く斜上~反曲し,総苞外片は狭卵形で普通先端は尾状に長く伸び,長さ5-8㎜,内片の半長。普通腺体を欠くため総苞は粘らないが,ときに総苞内片と中片に披針形~線形の腺点があり,総苞は僅かに粘る。
 花冠は長さ15-17㎜,両性小花は淡紅紫色,雌性小花は紅紫色,狭筒部は広筒部より長い。
(2023.9.17)


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