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ヤエガワカンバ

隔離分布の樹木
 本種は冷温帯上部の山地の二次林などに生育し,本州中部(山梨県,長野県,群馬県,埼玉県)と北海道東部に隔離分布,中国東北部からウスリー地方にも分布,寒冷地を好む種と考えられている。本県では外秩父山地で観察できる。
 花でカバノキ属Betula を見分けることは難しいが,八重皮の樹皮(写真E)は一度見たら忘れない。学名ステイタスは狭義を掲載した。花期終盤で雌花序(写真Bの⇩)の花柱は欠落し,緑色の苞が目立つ。環境省は準絶滅危惧(NT),埼玉県は絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定。
※ 写真は上から順にA~E
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ヤエガワカンバ(カバノキ科)Betula davurica var. parvifolia 八重皮樺 別名 コオノオレ
 北海道・本州(中部地方以北)に分布,山地の日当たりの良いところに生える落葉高木。高さ15m,直径20-40㎝になる。樹皮は灰色を帯びた褐色または灰色で,鱗片状に幾重にも剥げ落ちる。若い枝は赤褐色で皮目と腺点が多い。
 葉は長枝では互生,短枝には1対で着き,長さ4-8㎝,幅3-6㎝,卵形~やや菱形状卵形,先端は鋭く尖り,基部は円形~広い楔形,縁には不鋸歯が鋸歯がある。側脈は6-8対。葉表は緑色で脈上に長い毛があり,葉裏は黄緑色で腺点が密生し,脈上に長い毛,脈腋には毛叢がある。葉柄は長さ5-15㎜,長い軟毛と腺点がある。

 花期は4-5月。花は雌雄異花同株。葉の展開とともに開花する。雄花序は長枝の先に2-3個ずつ垂下し,雌花序は短枝の直立する。果実は堅果。(AB2023.5.9 CDE2023.5.14)



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