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フモトスミレ [スミレの仲間]

スミレの春は短し_その6
 すでに掲載済と勘違いしていた。遅ればせながら1枚の写真で本稿を取り繕う。広い分布で花の色や葉などに変異も見られ,他のスミレとの交雑種も知られている。シハイスミレなどよりも花期は遅い方といわれるが,やや旬を過ぎていた。今年は異常な早さである。
fumotosumire2.jpg
フモトスミレ(スミレ科)Viola sieboldii 麓菫
 本州~九州(岩手県~屋久島)に分布,和名は麓だが,海岸近くの山地から2000m付近の高原まで生育している。照葉樹林縁,アカマツやコナラを主体とした二次林下,また高原や日本海側では落葉樹林や草原など,水はけのよい向陽地から半日陰にかけて多く見られる。
 全体に小型で,草丈は3-6㎝。葉はやや水平に広がり,長さ1-3㎝の卵形だが,変化が多い。表面は普通暗緑色で光沢がないが濃緑色で光沢のあるものもある。裏面は紫色を帯びる。花のない時にはシハイスミレによく似ているが,葉の表面の基部に開出毛が疎らにあり,無毛のシハイスミレと見分けることができる。ただ,無毛のものや,全体に微毛が生えるものもあり,一筋縄ではいかない。
 花期は3月下旬-5月中旬。花は直径1㎝前後。唇弁には細かい紫色の筋があり,側弁の基部には毛が密生する。普通上弁や側弁より唇弁が小さめで,上弁は反転するように咲く。距は短い。各唇弁に紫色の筋が入るもの,花弁の裏側が紅ししょくになるものものなど,変化が多い。花期はシハイスミレなどよりも遅い。2023.4.6)


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