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ナンブトラノオ

北東北地方蛇紋岩地の固有種3
 「固有種2」で記したように早池峰山(1917m)南面は,標高約1300mあたりで森林限界,別な表現をすれば高山帯に相当する植生となる。薬師岳と同じ登山口・小田越(約1150m)では針葉樹林が広がるが,約30分ほど登る御門口(約1300m)辺りから写真上のような蛇紋岩帯となる。
 写真下はこの日(7月9日)の下山した午後2時過ぎ,駐車場のある河原の坊(約1050m)付近で撮影した。登りはじめ時には山頂部まで見通せたが,下りはじめる頃から「やませ」の影響で頂部は徐々に霧の中に隠れていった。よく晴れ男といわれるが,まさに面目躍如だ。
nanbutoranoo.jpgnanbutoranoo2.jpghayachinesan.jpg
ナンブトラノオ(タデ科)Bistorta hayachinensis 南部虎の尾
 岩手県早池峰山の蛇紋岩地に生える多年草。全体に無毛。茎は直立して高さ15-30㎝になる。根出葉は数個つき,有柄,表面は深緑色で光沢があり,裏面は緑白色,卵状楕円形で,先は鈍頭,基部は円形,長さ4-10㎝,茎葉は急に小さくなる。花期は7-8月,総状花序は短い円柱形で,密に淡紅色の花をつけ,花は一方にかたよる>萼片は5裂。雄蕊は10個花柱は3個で糸状。
 早池峰山固有種でありながら注目度は低い。まだ花期が早かったのか,ハヤチネウスユキソウの比べて花をつけた個体数は格段に少ない。(2019.7.9)

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