催花雨の翌朝
 清々しい雨あがりの朝を迎えた。この時期に降る雨を催花雨という。春を迎えるのにふさわしいことばである。まもなくソメイヨシノが開花するというが、年々早まる傾向が常となってしまった。ソメイヨシノの開花だけでなく,今年はすべてにおいて異例になりそうである。心しなければならない。
 世相は先行きが見通せないほど厳しいが、我が家は記念すべき格別な朝を迎えた。感謝以外の何ものでもない。

 秩父盆地の開花はもう少し先になる。今季は本格的な花巡りの前になじみの花を追いかけてみた。昨年の豪雨で渓流沿いは激変し,河原には流木が折り重なっている。その中でもヤナギの仲間は,したたかに生き残っている。増水時の水深はヤナギの樹高を数倍越えていたはずである。伝統的河川工法として「柳枝工」が用いられることに納得する。綿毛に被われるころから開花した雄花序や雌花序,さらには雄しべや雌しべの変化を注視した。
 ※写真は上から1~4
 写真1 雄株(2020.2.22) 写真2 雄花序(2020.3.9)
 写真3 雌花序(2020.3.7) 写真4 雌花序(2020.3.9)