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セリバオウレン [オウレンの仲間]

古くから栽培されてきた薬草
 オウレン3変種(キクバオウレン,セリバオウレン,コセリバオウレン)の中で最もふつうに見られるという。「日本の植物 研究ノート ー分類・系統学へのアプローチー」(田村道夫著.培風館.1981)に次のように記載されている。

 「オウレンは自然光の40-50%の光量で最もよく育つ,陰地性の植物で,自然の状態でも針葉樹林の下でよく見かけます。下草の生えにくいスギの植林の下などは,草取りの手間がいらず,オウレンを育てるのに適した場所といえます。」
 「オウレンの分布で注意しなければならないのは,先に述べたようにスギ林などに種子を播き,半栽培状態になっているものがあることや,さらにそこから逃げ出したものが多くて,真の自生かどうかを見分けることが難しいということです。」

 何度もセリバオウレンを観察したが,いずれも本種の特徴である2回3出複葉の葉をあまり着けていなかった。この場所は群生規模だけでなく,生育環境が良く,葉も自然に近い状態で確認できた。下見して情報提供をいただいたお陰で素晴らしい花に出会うことができた。改めて感謝を申しあげたい。
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セリバオウレン(キンポウゲ科) Coptis japonica var. major 芹葉黄蓮
 本州・四国に分布,山地の林内に生える常緑の多年草。雌雄異株。葉は2回3出複葉,小葉はセリの葉のように切れ込む。花期は3-4月,暖かい地方では1月に開花する。花の径は約1㎝,萼片は5-7個,花弁は8-10個。
 (2020.3.3)

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