おびただしいほどの純群落
 「ツクシ誰の子 スギナの子・・・」 懐かしい詩の一節だ。個人的には小川の土手沿いに広がる草地を連想する。写真上はこのイメージとは全く異なる光景だ。ここは広々した湿り気のある耕作放棄地と思われる。肥沃な平地にもかかわらず,耕作されている面積の方が狭い。農地の形態を維持するために除草剤を散布しているのだろう。
 地獄草という別名をもつスギナは難防除雑草の代表で,除草剤で除去するのが困難である。なじみ深く優しいイメージに反して強かな植物ともいえる。トクサ類は古生代石炭紀に発達したシダ植物の生き残りと考えられており,様々な地球の環境変化に耐えられる性質を持ち合わせているのかもしれない。