ホウオウシャジンの基本種
 南精進ヶ滝(標高1500m)を過ぎて五色の滝(標高2150m)までは急登の連続、一向に標高を稼げない。苦痛極まりないこの間、ほっと一息つける花園があった。登山道脇の絶壁にイワシャジン、オオビランジミヤマウラボシなどが着生し、英気を養うことができた。イワシャジンは標高2800m前後に分布するホウオウシャジンの基本種と考えられている。違いが分かるように撮ってみたが、この写真からは厳しい。両者の大きな違いは萼片にある鋸歯の多少にあるといわれている。イワシャジンの鋸歯数をルーペで確認すると、ホウオウシャジよりも多い。見た目には、イワシャジンにつく花の数は圧倒的に少ない。