昔の写真シリーズ3
 セツブンソウが咲き終わる頃、山峡の北向き斜面は春爛漫の季節を迎える。人々の手が程良く入った落葉樹林では、スプリング・エフェメラルと呼ばれる花々を当たり前のように見ることができた。
 あれから30年以上経つが、1ha以上もあったカタクリ群生地では株数が激減して訪れる人も少ない。過疎化が進んで学校や町の施設はなくなり、清らかな渓流はダムのバックウオーターに変わった。