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ミヤマスカシユリ(ユリ科)Lilium maculatum var. bukosanense 深山透百合
1941年武甲山で発見され、スカシユリの新種として命名、学名にもbukosanense として示されている。他に茨城県、岩手県にも分布しているが、自生地は極めて限られる。太平洋岸側の海岸に生育する個体群・スカシユリ(野生種全般をイワトユリと呼ぶ場合がある)から分化した変種と考えられている。花被片が強く反り返ることが、この個体群の特徴といわれている。茎は下垂し、葉は広線形、7月上向き(写真参照)に花をつける。2016年武甲山で、38年ぶりに新たな自生地が見つかり話題になった。新しい自生地も鉱区内で一般者は立ち入ることはできない。
撮影地は武甲山でも他県でもなく、秩父盆地内にある。数年前、自宅からそう遠くないこの場所を訪れた時に気づいた。見つけたときは我が目を疑った。絶滅危惧ⅠB類指定の希少種が里山の岩場に7株も生育しているである。根元を見るとすべての個体にナンバーがついていた。公的機関が保護の目的で試験的に移植したようだ。数年経過するがほとんどの個体が根付いている。その時は驚き、疑念もいだいていたが、今ではこうした保護手段もあるのかなと考えている。ここでは採掘、盗掘、食害の心配は少ない。移植地は石灰岩ではなく礫混じりの砂岩である。石灰岩地に生育すると考えられてきたが、より多様な環境にも適応できるのだろう。今年は花期が早く、最後の一輪を撮影した。 (2018.7.13)
1941年武甲山で発見され、スカシユリの新種として命名、学名にもbukosanense として示されている。他に茨城県、岩手県にも分布しているが、自生地は極めて限られる。太平洋岸側の海岸に生育する個体群・スカシユリ(野生種全般をイワトユリと呼ぶ場合がある)から分化した変種と考えられている。花被片が強く反り返ることが、この個体群の特徴といわれている。茎は下垂し、葉は広線形、7月上向き(写真参照)に花をつける。2016年武甲山で、38年ぶりに新たな自生地が見つかり話題になった。新しい自生地も鉱区内で一般者は立ち入ることはできない。
撮影地は武甲山でも他県でもなく、秩父盆地内にある。数年前、自宅からそう遠くないこの場所を訪れた時に気づいた。見つけたときは我が目を疑った。絶滅危惧ⅠB類指定の希少種が里山の岩場に7株も生育しているである。根元を見るとすべての個体にナンバーがついていた。公的機関が保護の目的で試験的に移植したようだ。数年経過するがほとんどの個体が根付いている。その時は驚き、疑念もいだいていたが、今ではこうした保護手段もあるのかなと考えている。ここでは採掘、盗掘、食害の心配は少ない。移植地は石灰岩ではなく礫混じりの砂岩である。石灰岩地に生育すると考えられてきたが、より多様な環境にも適応できるのだろう。今年は花期が早く、最後の一輪を撮影した。 (2018.7.13)