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ヤブサンザシ

赤い果実が映える
 2021-11-29は果期終盤であったが,自宅近くにある自生地2023-04-05では旬を迎えた果実を見ることができた。緑と赤のコントラストがとても美しい。
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カントウヨメナ [キクの仲間]

身近な野菊の同定は難しい
 埼玉県から刊行物に「亜高山帯を除いた埼玉県内の低地~山地に分布」という表記ある。このことから秩父地方も含めてカントウヨメナの分布に興味があった。気づかないのかもしれないが盆地内で見つけられたのはユウガギクだけである。掲載したものは平野部の田の畦で撮影した。葉や花には変異があるので明確な違いである痩果の腺毛(写真E)で最終的に同定した。

 ヨメナの仲間は人里の野菊として馴染み深いが,個人的には同定しづらい。以前の図鑑では冠毛の短いヨメナ属Kalimeris として分類されていたが,近年ではシオン属Aster の一部として分類されているまた別の埼玉県内刊行物に「県内にもヨメナが分布」という記載があるが,本来の分布は本州(中部地方以西)・四国・九州であることからこの記載についても疑問が残る。
 ※ 写真は上から順にA~F
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アケボノシュスラン [ランの仲間]

曙色の花
 過去に数回見てきたがいずれも単体,ようやく10株ほどの群生を地元で見ることができた。大径木のスギに守られるように3箇所で群生していた。花を着けたものはわずか2個体で物足りないが,良い花づきのものが1株あった。9月初旬に蕾をつけはじめ10月に入って開花した。8月下旬に見頃となるところもあり,地域や標高によって開花時期に大きな差がある。埼玉県RDBカテゴリーでは絶滅危惧ⅠB類(EN)であることからここは貴重な自生地だ。
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タイアザミ [キクの仲間]

林道沿いのアザミ
 関東~中部地方で最も普通に見られるアザミといわれる。背景がボケるようなアングルでも写したが,全体の様子が分かる写真(写真C)はこれ1枚のみ。林道の脇は草刈りなどの影響を受けやすく,良い被写体は限られる。この株の上部も草刈りの影響を受けていた。
 ※ 写真は上から順にA~C
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センブリ [リンドウの仲間]

3度目の登場
 2016-10-252019-11-13に続く掲載となる。未掲載の植物を話題としたいが,花が少なくなる時期なのでやむを得ない。
 前2回の自生地では草刈りが行われるが,今回の自生地には人の手があまり入らない。そのため本来の草丈の株が数多く見られる。昨年には出現しなかった場所に約30株が見頃を迎えていた。開花は例年よりも早い。
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ホソバノツルリンドウ [リンドウの仲間]

チチブリンドウと共生
 毎年訪れるチチブリンドウの自生地でホソバノツルリンドウを確認したのは今回が初めてである。写真Cは両種にピントを合わせるため真上からのアングルとした。
 両種が共生することは知っていたが,実際に見たことはなかった。自生地は平坦で巻き付く植物も生えていないので,迷うように地表を匍匐していた。チチブリンドウは好石灰岩植物といわれるがホソバノツルリンドウは酸性土壌にも生育する。ちなみに前回の2017-10-02は有名な火山で撮影した。
 ※ 写真は上から順にA~C
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チチブリンドウ [リンドウの仲間]

開かない御ちょぼ口
 前回の2017-09-29とは別の自生地で撮影した。ここは本種の初産地(1952年)といわれる十文字峠とはかなり異なると思われる。容易に行くことができるので9月から10月に4回訪れた。勿論,開花条件を満たすような天候や日時を選んだが,最も開いた状態が写真下であった。生育期間が短い1年草や越年草などは確実性の高い自家交配で種を残すのであろうか,謎である。
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ヤシャビシャク

至近の着生植物
 2019-05-15では花が葉などに紛れて見え難かったが,この株は大径木の視界の良い樹幹に着生していた。径1㎝ほどの果実が肉眼でも確認できる高さにある。
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オクトリカブト

残り花で満足
 草紅葉の季節で花は期待していなかったが,「屈毛が密生する花柄」「目立たない疎らな屈毛がある葉柄」を確認できる残り花があった。長い猛暑の影響で枯れたものも散見された。形態的変異が著しく,草原に生えるものは茎が直立,林内や林縁では斜上して先端は垂れる傾向にあるといわれている。茎が直立するものをオゼトリカブト(写真BC)と呼ぶが分類上では区別しない。
 ※ 写真は上から順にA~D
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スギナモ

初見の水生植物
 水底が全く見えないほど清らかな流水に水草が繁茂していた。1960年頃,尾瀬沼で異常繁殖したコカナダモを一瞬疑った。近づけない距離にあったのでカメラ内で拡大すると初見の種と感じ,帰宅して図鑑等で改めて確認した。北半球の寒冷地にも分布する北方系の植物と思われる。花期になると水上に立ち上がり葉腋に花を着ける。
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ヒツジグサ

半世紀ぶりの尾瀬ヶ原は観光
 開花時刻は未の刻とは限らない。昼間に開き夜は閉じる。これを数日繰り返し寿命を終えると思われる。埼玉県では野生絶滅となっているが、環境省のカテゴリーでは無指定である。栽培種が多く,野生自生種はかなり少ないようだ。
 今回は尾瀬ヶ原を見たことがない妻のリクエストで訪れた。快晴,無風,花はなく草紅葉は見頃でまさに観光,三脚は持たずスナップ写真に徹した。
 山の天気は激変しやすく,この数日後至仏山(写真C)の山頂部は冠雪した。花期はとうに過ぎているので別の地で写した未公開の過去写真(写真DE)を取り上げた。この時は三脚を立てて無風状態を待って撮影した。

 ※ 写真は上から順にA~E
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ヒメノキシノブ [シダの仲間]

常緑性の小さなシダ
 この時期に見頃を迎える花を目的に訪れたが蕾ばかり。こんな時は花の咲かない植物を被写体にする。特徴的な胞子嚢群と長く横走する根茎を一緒に確認できる株(写真A,C)を撮影した。
 ※ 写真は上から順にA~C
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ミズオオバコ

沈水植物の花
 富栄養化の浅い水域の代表的な水田雑草であったが現在では絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されている。空気中では水分を保てないので沈水葉となり花だけが水面に現れる。
 水田に繋がる古い用水路で撮影中,「何を撮っているのかい?」「数日前に水路の水を抜いた」など,水路に隣接する水田で雑草駆除中の方と様々な会話ができた。この水田では多くの雑草は水路から侵入するという。
 稲作では厄介な植物であるが,開花期と水路の落水時期が重なり葉も観察することができた。

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トチカガミ

葉裏に浮袋のある水草
 水田地帯の湖沼などに生える浮葉性の多年草,花(雌雄異花)は1日で萎む。花後の昨年をふまえて早めに訪れた。嬉しいことにまさに見頃,多くの雄花に混じって雌花も確認できた(写真下)。水面下でランナーを伸ばして増殖し,混み合ってくると葉は立ち上がる。
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アケボノソウ [リンドウの仲間]

本種は雄性先熟
 2017-09-032020-09-02に続き,3回目の掲載となる。過去2回は湿原だったが今回は休耕田で写した。個体数は驚くほど多く撮影に迷う。見頃には少し早かったが,雄性期の尖った柱頭と雌性期の膨らんだ柱頭の両方が観察できた。
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シドキヤマアザミ [キクの仲間]

水路沿いのアザミ
 アザミの仲間については地方変種や種間雑種もあり,数多くの種が報告されて素人には難しいところがある。詳しい方からの指導を生かして,少しずつ分かる種を増やしていきたい。種の詳細については国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
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アブラガヤ

風景に映えるカヤツリグサ科
 見晴らしの良い風景が広がる場所では不得意の植物も魅力的に見える。別のカヤツリグサ科を狙ったつもりが,普通に生えるアブラガヤを誤って写してしまった。
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ヤチアザミ [キクの仲間]

湿地性のアザミ
 のどかな風景が広がる休耕田を今年も訪れた。自宅近くにある谷津の休耕田は耕作放棄で藪になっているが,ここでは様々な湿生植物が観察できる。ここの主役は地中に匍匐茎を伸ばして大群落を形成するアザミだ。本種についても国立科学博物館植物研究部日本のアザミを参照させていただいた。
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ムラサキベンケイソウ

念願叶う
 ベンケイソウ2022-10-25)から間もなく1年が経過する。見誤った昨年の経験を生かして「柄のない葉」を意識して観察した。
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キジノオシダ [シダの仲間]

キジノオシダ属2種(その2)
 同じ仲間でキジノオシダ,オオキジノオ,タカサゴキジノオの3種はよく似ている。頂羽片,上部羽片,下部羽片などに注目して撮影した。本県にはオオキジノオも分布しているので近いうちに撮影したい。
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ヤマソテツ [シダの仲間]

キジノオシダ属2種(その1)
 この仲間は単羽状複葉,2形性の葉,などで形態的によく似ている。栄養葉と遅れて出る胞子葉が揃っていたので撮影した。胞子葉は茶色に変色し,すでに胞子放出後である。本種は温帯域の湿った林床に生育し,多雪地のブナ林で群生していたのを思い出す。
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クラガリシダ [シダの仲間]

決め手は葉表にある1条の溝
 ある深山を再訪した。ある程度の土地鑑(勘)があるので駐車してからあまり時間を要しない。今回は過去に訪れた際に見落とした径木の着生植物が目的である。極めて珍しいのでシシランと見違えてもおかしくない。高所に着生したもの(写真AB)では区別しにくいが,接写できるような所(写真CDE)にも着生しているのでで同定しやすい。葉はシシランより細く,特徴である葉表中肋の凹んだ1条の溝(写真D)も容易に確認できる。葉裏に生じる2条の胞子嚢群を期待したが全て裸葉であった。
 ※ 写真は上から順にA~E
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ハマベノギク [キクの仲間]

残暑の海浜植物
 特別保護区の森から平野に下りた。時間的な余裕があったので砂浜で道草を食うことにした。一度訪れたことがあるので見当をつけた場所へ直行した。見頃は過ぎていたが本種の生態的な特徴がよく分かるところだ。厳しい残暑のうえ,砂に足を取られて熱中症になりそうで早々に退散する。それにしても植物はたくましい。
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ドロノキ

沢沿いの柳絮
 風がほとんど吹いていない中,羽毛のようなものが舞っていた。1本立ちの径木に近づくとその正体が分かった。地面に花序のまま欠落しているもの(写真C)があり,見上げると綿毛(写真A,B)が確認できた。この地方ではドロノキの柳絮は9月になるという。早生樹種のドロノキは大径で通直になるものが多く良材になると感じたが,軽軟で耐久性は低く,製材時に刃物への損傷があることなどから用途は少ないという。和名の由来には諸説があるようだ。
 ※ 写真は上から順にA~D
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ハイイヌガヤ

多雪地に適応した変種
 特別保護区の林床でイヌガヤによく似た常緑低木が随所に見られた。膝の高さの樹高でも実をつけているので念のため撮影した。葉の感触や裏面にある2本の気孔帯もイヌガヤとほぼ同じである。種子は苦くて食用にならないイヌガヤに対して本変種は食用になるようだ。
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ハクサンカメバヒキオコシ

類似種多し
 カメバヒキオコシに似るが少し様子が異なる。花はヤマハッカ属Isodon 共通(写真C,D)であまり違いがないが,変種の多い仲間なので念のため撮影した葉の先端にある裂片にカメバヒキオコシとの違い(写真B)が見られた。母種はイヌヤマハッカIsodon umbrosus
 ※ 写真は上から順にA~D
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サワアザミ [キクの仲間]

初見の大型アザミ
 沢沿いで人の背丈を越える大型のアザミに気づいた。大きく羽裂した葉,中部以上でよく分枝するがあまり伸びない枝,下向きの頭花と頭花下部の苞葉などが印象的だった。同定には国立科学博物館植物研究部日本のアザミが決め手となった。
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タイミンガサ [キクの仲間]

まさに大明傘
 花の少ないアキギリに少しガッカリしたが,近くの特別保護区にはトチノキ,サワグルミ,カツラなどの巨木がそびえる見事な森が広がっていた。シカの食害のない林床は多様な植物相で被われ,傘になるような大きな葉をつけたコウモリソウ属Parasenecio も点在していた。
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アキギリ

紫色のサルビアSalvia
 関東の者であれば広く分布するキバナアキギリが一般的であろう。以前から赤紫色~青紫色の花を見たいと思っていた。キバナアキギリと同じような環境に生えて分布する地方では比較的容易に見ることができる。花は美しいが順序よく花序に着いている花は少なく,全体の草姿にはあまり惹かれない。ハナバチや風の影響なのか,周辺には欠落した花が多数見られた。花は落ちやすく撮影には気を遣う。人より昆虫が訪れて受粉が完了すれば花の役割は果たしたことになる。アキギリにとって見栄えなどどうでもいいことだ。
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ヤマトリカブト

猛毒植物の観察
 トリカブトの仲間が少し分かってきたので,できるだけ撮影して調べるようにしている。本種については2022-10-21で取り上げているが,ツクバトリカブトも分布する地域だったので念のため撮影した。花柄には屈毛が生え,葉や葉柄には毛がないことを確認した。
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