ヤッコソウ [寄生植物]
葉緑素をもたない寄生植物3
命名者は牧野富太郎氏,花を大名行列の奴に見立てたという。花は雄花期(写真D)から雌花期(写真B,C)と変化する。雄花期には帽子のような雄蕊筒が雌蕊を被っている。分泌した蜜が鱗片葉の付け根に溜まるようなつくりで,蜜を求めて訪れた昆虫や小動物などによって,雄蕊筒が抜け落ちるようになっている(写真A)と思われる。
※ 写真は上から順にA~D
命名者は牧野富太郎氏,花を大名行列の奴に見立てたという。花は雄花期(写真D)から雌花期(写真B,C)と変化する。雄花期には帽子のような雄蕊筒が雌蕊を被っている。分泌した蜜が鱗片葉の付け根に溜まるようなつくりで,蜜を求めて訪れた昆虫や小動物などによって,雄蕊筒が抜け落ちるようになっている(写真A)と思われる。
※ 写真は上から順にA~D
ヤッコソウ(ヤッコソウ科)Mitrastemon yamamotoi 奴草
四国(高知県・徳島県)・九州(宮崎県・鹿児島県)・屋久島・種子島・奄美・沖縄に分布,日本ではシイ属(スダジイ,ツブラジイ)の根に寄生する多年生植物。花茎は開花期から果期にかけて少し増大し,高さ4-7㎝。全体にやや赤みを帯びた乳白色で,傷つくと褐色になる。葉は鱗片状で茎上に交互直角に対生し,6対前後で,ごく小さな下部のものから上に向かって大きくなり,上部のものはボード状に開出し,葉腋から蜜を出す。花は1個,両性で花茎に頂生し,花被は浅杯状で上部は平坦,雄蕊は多数が合着して帽子状の雄蕊筒をなし,上部に葯帯がある。雄蕊筒は雌蕊を被っており,花粉を放出後,はがれて落ち,雌蕊が露出して雌花期となる。子房は球形,花柱は太く,柱頭部は頭状で白っぽく,受粉後黒褐色となる。開花期は鹿児島県で11月上旬。
従来はラフレシア目またはラフレシア科に含められることが多かったが,DNA分子系統解析の結果,ツツジ目の1科として認められた。 (2020.11.18)
四国(高知県・徳島県)・九州(宮崎県・鹿児島県)・屋久島・種子島・奄美・沖縄に分布,日本ではシイ属(スダジイ,ツブラジイ)の根に寄生する多年生植物。花茎は開花期から果期にかけて少し増大し,高さ4-7㎝。全体にやや赤みを帯びた乳白色で,傷つくと褐色になる。葉は鱗片状で茎上に交互直角に対生し,6対前後で,ごく小さな下部のものから上に向かって大きくなり,上部のものはボード状に開出し,葉腋から蜜を出す。花は1個,両性で花茎に頂生し,花被は浅杯状で上部は平坦,雄蕊は多数が合着して帽子状の雄蕊筒をなし,上部に葯帯がある。雄蕊筒は雌蕊を被っており,花粉を放出後,はがれて落ち,雌蕊が露出して雌花期となる。子房は球形,花柱は太く,柱頭部は頭状で白っぽく,受粉後黒褐色となる。開花期は鹿児島県で11月上旬。
従来はラフレシア目またはラフレシア科に含められることが多かったが,DNA分子系統解析の結果,ツツジ目の1科として認められた。 (2020.11.18)
2020-11-29 06:00
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