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タンザワサカネラン [ランの仲間]

一年を振り返って③ 菌従属栄養植物その3
 クロヤツシロランが取り持つ縁で貴重種2種を紹介していただいた。撮影してから半年ほど過ぎてしまったが,初見となる貴重種を今回と次回に分け,「一年を振り返って」で取り扱うこととした。
 本種は,2002年に神奈川県丹沢山系で発見され,2008年新種として記載された小型の腐生ランである。その後,数箇所で分布が確認されているが,環境省第4次レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類(EN)に掲載されている。

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タンザワサカネラン(ラン科)Neottia inagakii 丹沢逆根蘭
 本州(東北地方南部~関東地方)に分布,ミズナラが優占する落葉広葉樹林で4個体ほどの生育を確認した。普通葉が退化した菌従属栄養植物で,この個体は高さ約15㎝。サカネランの仲間ではツクシサカネランに最も似るが,花がより小さく開かず,蕊柱や唇弁の形が異なる。
 サカネラン属には葉2個を対生状につける種と,普通葉が退化した菌従属栄養種がある。従来,普通葉をもつ種をフタバラン属 Listera として区別することが普通だった。 (2019.6.22)

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