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ナチクジャク [シダの仲間]

那智孔雀
 久しぶりに綺麗なシダを見ることができた。案内していただいたのに,「那智」と聞いて一度は疑った。本種の最初の採集地・和歌山県那智山と埼玉県の低山とは環境に隔たりがあると思ったからだ。少しでも特徴が分かるように撮影したが,野外では制限されることが多い。この撮影地はおそらく北限に近い自生地と思われる。
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ナチクジャク(オシダ科)Dryopteris decipiens 那智孔雀
 本州(主に千葉県以西の太平洋岸,広島県)・四国(南部の太平洋岸)・九州(本土,対馬,五島列島,天草諸島,甑島列島,屋久島)に分布,低山や山麓の林床や林縁に生育する。常緑性。根茎は斜上し,小さい塊状,葉を叢生し,鱗片がある。葉柄は長さ10-30㎝,わら色。葉柄には線状披針形の鱗片が密生し,褐色~黒褐色,脱落しやすい。葉身は単羽状複生,披針形~長楕円状披針形,長さ20-40㎝,幅10-18㎝,中軸には黒褐色の鱗片がある。羽片は披針形,幅1-2㎝,基部は心形で短い柄があり,辺縁は波状の大きい鋸歯縁~羽状中裂のものが多く,下部の羽片はまれに深裂する。裂片は全縁または小鋸歯縁。羽片の中肋の裏面には袋状の小さい鱗片がある。葉質は薄緑色の硬紙質。胞子嚢群は羽片の中肋寄りにつき,切れ込みが深い羽片では2-3列に並ぶことがある。 (2019.11.13)

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