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ミズニラ [シダの仲間]

40年ぶりに
 丘陵地の谷間に残された狭い田んぼで見つけた。この水生シダを見るのはおよそ40年ぶり,今ではほとんど見られなくなった。特に気に留めなければイネ科植物として見過ごされるかもしれない。池沼の改修と富栄養化の影響を受けて,急速に生育場所を失った。環境省レッドデータでは準絶滅危惧(NT),埼玉県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
mizunira.jpg
ミズニラ(ミズニラ科)Isoetes japonica 水韮
 北海道(本土のみ)・本州(青森県~岡山県)・四国(徳島県のみ)・九州(鹿児島県の本土のみ)に分布,浅い沼地や池・浅い川,水田・休耕田・沢の上部の清涼な湧き水のある温帯的な環境などに見られる。宅地開発はど人間活動の場の中や隣接した生育地の多くは急激な環境条件の変化の影響を受けてしまい,個体数の減少だけでなく生育場所そのものを失われ,現在危急種とされている。
 胞子体の細長い葉は水中では直立しているが,空中ではほぼ水平に倒れている。塊茎は径2-3㎝,長さは5㎝に達することがあり,中心から放射状に出る3条の溝で浅く3分する。生育場所の水深に左右されるが,基本的な構造は4稜のある円柱状で先端は徐々に細くなる。葉の基部は長さ1.5㎝,幅1㎝の卵形で内部に胞子嚢を包み込む。(2019.11.9)

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